2009年8月12日水曜日

真夏の夜のコンサート

昨夜はニースに隣接する、サン・アンドレ・ラ・ロシュ(Saint André de La Roche、人口5000人)という小さな町で開かれたコンサートに行ってきた。妻の友人が演奏するということもあったので出かけた。本来ならば、今頃は妻の好きなギリシャで夏休みを過ごしているはずなのだが、今年は私がまだ失業中で金銭的に余り余裕がないのでニースに残り、二人で毎日、コートダジュールの“観光旅行”をして楽しんでいる。
コンサートは町役場の敷地に作られた仮設ステージで催された。演奏前には町長と県議会議員の挨拶があり、日本の田舎町でよく見かける光景と似通っていて興味深かった。感心するのは、このコンサートは県が全経費を負担し、町民、県民に無料で開放されていることだ。このような催しは県内の過疎地の村や町でも行われて、県民に小さな娯楽を提供している。
昨夜は4人編成のバンド(ピアノ、バス、ドラム、アコーデオン)が演奏し、やや年配の男女の歌手がよく知られたシャンソンを歌った。歌手はこれらの曲を歌い慣れていて、派手な手振りをまじえたり、こぶしをきかせたりして100人足らずの観客を楽しませた。どこか日本の歌謡演奏会と似ていて面白いと思った。照明、音声などは手作りで、演奏、歌声自体もそれほど上質ではないのだが、40、50ユーロ払って見に行く商業ベースのコンサートとは性格が違うので、それはそれで十分楽しめた夜だった。フランス人はこのように、余り金をかけずに楽しく時間を過ごす術にたけている。

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